五感(視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚)のなかで、視覚が占める割合は87%と言われています。纏う色によってその日の気分が左右されるのは、どうやら自然なことのようです。なかでも青は、気持ちを落ち着かせる色として有名ですね。だんだん暖かくなり、ふわふわと心地よい春の気配を感じると、浮き足立つ心をコームダウンさせるかのような青が新鮮に映ります。春の青には、そんな裏腹な気持ちが込められているのかもしれないと思う今日このごろです。ということで今季のビアズリーでは青をテーマに様々な柄、テクスチャーで展開しています。店頭でもオンラインでも、さまざまな青が織りなす表情をぜひご覧ください。モデル/本藍の染料を使用し、風合いある青を表現した更紗プリントのワンピース。肌触りがよく、動くたび揺れる裾も心地よい。モデル/袖の装飾がアクセントになった薄手デニムのジャケット。腰が隠れる丈ながら、深めのスリットで軽やかさもキープできます。ワイドパンツは腰回りに伸縮性があり着心地も抜群。インディゴブルーに白タンクトップの爽やかな配色が気分を引き締めてくれそう。
「パーソナルカラー」という言葉を聞いたことはありますか? 肌・髪・瞳・唇の色や質感に調和し、もっとも馴染む色のことで、一般的に暖かさを感じるイエローベースと涼しげな印象のブルーベースに大別され、イエローベースはさらに明るい春と落ち着いた秋、ブルーベースは明るい夏と落ち着いた冬にタイプが分かれます。Style Works東京サロン責任者・伊野恵美さんによれば、似合う青もタイプによりそれぞれ異なるそう。「特にお顔周りに影響するトップスにパーソナルカラーを用いることで、自然とお顔が血色良く見えたり肌をなめらかに綺麗に見せてくれたりする効果が期待できますよ」とのこと。気になる方はご自身のパーソナルカラーを調べてみては。
取材協力/Style Works(https://styleworks-s.com/)
モロッコ北西部・リフ山脈の奥深く、「青の街」として有名なシャウエン。一説によると、15世紀にスペインから逃れてきたユダヤ人たちが、ユダヤ教で神聖とされる青で街を彩ったと言われています。イスラエルが建国されるとシャウエンにいたユダヤ人のうちのほとんどがイスラエルへと移住しましたが、建物を青く塗る習慣はそのまま残ったそう。アフリカ大陸の山間部に現れる幻想的な街並みは世界中の旅人の憧れとなっています。
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草木も芽吹く春、何ものにも染まらない「白」を纏って迎えるのにふさわしい季節。テレビやパソコンのディスプレイでは赤・青・緑の掛け合わせで色を表現し、3色すべてが重なったところが白になるそうです。色であって色でない、白という特別な存在。ちょっと背筋を伸ばして、袖を通してみたくなりませんか? ビアズリーでは、そんな白のアイテムを揃えました。 モデル/ブラウスにレーススカートをレイヤードしているかのようなワンピース。たっぷりとボリューム感のあるレースはアンティークライクな風合いで、ラグジュアリーでありながらくつろいだ雰囲気を醸し出します。脚元はベージュのサンダルで、ヌーディに仕上げて。ラックにかかった服/ビアズリー ブランドディレクターの松田志穂さんがパリで出会って一目惚れしたというMAURIZIO MYKONOSの白い服。シルクリネンやレザーなど贅沢な素材使いに計算し尽くされたカッティング、繊細なレースや刺繍が特徴のMAURIZIO。身につけるたびに特別な気持ちになれるクローゼットの宝物として、永く大切に着たくなる逸品です。
なぜ今季の主要テーマに白を選んだのか、ブランドディレクターの松田志穂さんにお話を聞きました。「きっかけは、昨年春夏シーズンにパリで出会った、MAURIZIO MYKONOSの白い服。コード刺繍やレザーをカッティングしてレースのように仕上げた服を見て、白っていいな、と素直に思えて。私自身、気合を入れたい日や、気分を晴れやかにしたい日に、白を着ることが多いです。シワが目立ったり、シミになりやすかったりと決して安易に着られる色ではないけれど、そこがまた心地よい緊張感を生むのかな、と。ビアズリーではアンティーク風の刺繍ディテールや凸凹した素材感で、シャープというよりはどこかくつろいだ表情の白のアイテムを揃えています。大人の気持ちによりそいつつ気分をあげてくれる白を皆さんに届けられると嬉しいです」。