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CREATORS EYE

Vol 22
2016.02.22

組み合わせで広がるドライフラワーデコレーションの魅力

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【BEARDSLEY】では、全国15店舗それぞれがオリジナリティ溢れる空間づくりをしています。すべてのSHOPはアトリエでイメージされており、“童話作家のアトリエ”や“家具職人のアトリエ”など、それぞれのSHOPで楽しんでいただけるように、店舗ごとにテーマを持っています。

今年2月にオープンする16番目のSHOPは“ドライフラワーアーティストのアトリエ”。今回はこのテーマにあわせて、繊細なドライフラワーのアレンジやご自身で写真を撮ってポストカードなどを制作するフラワーデコレーターMAKIKOさんにお話しをお聞きします。

お仕事をはじめたきっかけ

Q:このお仕事をはじめたきっかけを教えてください。

小さいころから花が好きで専門学校で花の基礎を学びました。就職も花屋を選んだのですが、決められた中での制作ではないことを試してみたいと思いデザインフェスタに参加することにしました。この時は普段花屋では表現できないような発想で、ジェリービーンズをあしらったり花のケーキを表現したりと、花の魅力を存分に伝えられるように自由に制作を楽しみました。

その展示の際に、感想を書いていただけるノートをおいておいたのですが、「見たことのない表現です」や 「久しぶりに花瓶を出して花を飾りたい気持ちになりました」などと嬉しい言葉を沢山いただきました。

今でもこのノートは何度も見直して、その時の気持ちを思い出したりしています。

その後、雑貨屋やアロマのお店を経験し、花以外の要素を組み合わせてデコレーションを表現することに 興味を持ち、昨年念願の初個展を開催することになりました。

③左 きっかけ (480x640)
初めて参加したデザインフェスタで感想を書いて
もらった思い出の手帖

Q:ドライフラワー(アレンジ)の魅力を教えてください。

生花を乾燥させることで、花が思わぬ色に変化したり、葉っぱがくるりとめくれて形を変えたりと、 生の時には想像できないような色や形になり、また別の魅力が増すところが面白いのではないでしょうか?切り花のブーケは飾ると日々変化しますが、ドライアレンジだとその形が維持できるところも 魅力です。

朝起きた時に花があるとか、暗い部屋に帰ると少しのあかりに花がある…生花でもドライフラワーでも 同じように生活の中に花があることで、ほんの少し気持ちが和らぐような瞬間を楽しんでいただきたいです。

モノ作りに対する想い

Q:どのような物・事から制作のインスピレーションが生まれますか?

紙雑貨というのでしょうか?古いラベルや切手、はがきや領収書など海外に出かけた時にもついつい目がいき集めてしまいます。それを見ながらどんなリースやブーケを合わせたら素敵かな?と想像をふくらませます。ドライフラワーにはがきを添えたり古い切手をあしらったり、何か紙雑貨をプラスすることで、様々な雰囲気を つくれると考えています。

また海外に訪れるときには必ず写真をいっぱい撮って帰国後『旅のアルバム』を作ります。 今まで訪れた中ではベトナム・ポルトガル・モロッコなどが印象的でした。見たことない色の合わせ方にハッとしたり、新たな発見が何度見直してもあるのです。

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海外の紙独自の手触りや文字使いがどことなく
アンティーク調

Q:【BEARDSLEY】の16番目の新しいSHOPは“ドライフラワーアーティストのアトリエ”ですが、MAKIKOさんのアトリエはどんな感じですか? 

基本的に制作は机の上で行うため、いたってシンプルなのですが、作ったリースやブーケは一度壁に飾るようにしています。色々な角度から見た時の感じや、時間によって光の当たり方が違うその見え方を自分でも試しながらお客様がどんな風に飾ると素敵だろうと考えたりします。

④左 アトリエ (480x640)
実際に壁に飾って何度も見直してみるのも大切な時間

Q:ドライフラワー(アレンジ)の扱いで気を付けたい点などあれば教えてください。

湿気と直射日光をさけることで色の変化を遅くすることができます。ドライフラワーであってももともと永遠ではないと考えているので、この2点を少し気にかけてもらえると良いかと思います。また私はグリーンを多く取り入れるのが好きなのですが、色の変化が少ないので花物よりも取扱いがしやすいかもしれません。

繊細な物なので、できる限り手売りをしたいと思っていて、現在はイベントなどに出展して、飾り方の提案や取扱いなど直接お客様へお話しながらお渡しすることにこだわっています。

 

今までのこと、これからのこと

Q:過去の取り組みで忘れられない出来事などあれば教えてください。

昨年の10月に初個展を開催した時のことは忘れられない思い出です。以前より入ってみたいと思っていたカフェがイベントスペースになったと知り、そこで個展を開催しました。

今までも花と雑貨の組み合わせを提案してきましたが、空間を使っての表現は初めてだったのでとても楽しく 生花・ドライフラワー・写真などを組み合わせて、もともとアンティーク家具などで飾られた空間に表現していくのがとても心地よくて、あっという間にディスプレイが完成したほどです。

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簡単に吊るせるフックのような仕様のペッパーベリーの壁掛けは人気の一品

Q:今後取り組んでみたいことがあれば教えてください。

初めての個展の時に味わった、空間での表現を今後も積極的に取り組んでいきたいと考えています。

私は制作の時に、「作品を作る」という感覚よりは「どんな場所に飾るリースにするか?」というように 点ではなく全体感を考えて“飾る“といった発想なので空間やその場に合う”組み合わせ“を提案していきたいと思っています。

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あじさいとグリーンのスワッグ。花の魅力を少しでも多くの方に伝えていきたい。

こだわりの1品

Q:仕事の時、必ず持っていくものや毎日取り入れているものがあれば教えてください。

展示やフリーマーケットに出店する際にかならず持っていくのが、写真のフレームとキャンドルです。 ドライフラワーと絡めてディスプレイの提案もしています。本当にいつも必ずディスプレイしているので、どこかほかの場所でもご覧いただいた方の記憶の中に 残っていることがあり、これを見て「以前○○でもご出展されてましたよね?」と気付いてくださり お声かけのきっかけにもなっているのも嬉しいです。

あと、慣れない場所にいても自分のお気に入りの物があると、少しだけ気持ちが落ち着きますよね。

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狭いテーブルでの展示でも必ずディスプレイするというフレームとキャンドル

かわらぬ気持

Q:日常や(自分の生活などで)こだわっていることを教えてください。

10代の頃から雑貨が好きで、この気持ちは多分これからも変わらないと思っています。旅先で出会う見知らぬ国や時代を感じさせるもの…友人にもらった嬉しいプレゼントやおみやげ… 思い出の時間を感じる大切な写真…。

素敵な雑貨や写真との“組み合わせ“で、花の魅力をこれからも提案し続けていきたいです。

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“組み合わせ”にこだわり続け、沢山の方たちに花を
日常に取り入れて欲しい

MAKIKO / フラワーデコレーター

専門学校で花を学ぶ。花屋・雑貨店(輸入雑貨・アンティーク・ハーブ・アロマ等)に勤務しながら  雑貨と花のある空間を撮影しカードの制作販売 デザインフェスタ出展 自転車でのブーケ販売などを行う。 現在 クラフト市イベントなどで ドライアレンジ、カード・ポスター、生花ブーケ等の販売を行う。
2015年10月10日-16日  初個展 luonluon ~いつも花と~ BRITSイベントスペースにて
2015年12月3日-25日   二人展 12月の愉しみ  小牧広平  MAKIKO~冬のガラス・ドライフラワー~ ANTIQUES What’sにて

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